- 2008 10月29日
- web系
前回の投稿、伝統と革新はまぜまぜできるかの続きです。
というか、今更なんですが、もっと真面目でかっこいいタイトルつければよかったと思うんだぜ。
半年間不休で実家のお店の再生計画をたててきた長男さんと、社長のお父さんが衝突しました。
以下に、それぞれの主張と自分が思う事を書いていきたいとおもいます。
お父さんの主張
- 長男がやってるのは、仕事の分析。人を全く分析していない。
- 数字じゃない、心なんだ。
- 数字数字って、店を評価するのはお前ではなく客だ。
長男さんの主張
- 会社に漂う緩さみたいなのがイヤだ。
- 心?意味がわからないよ
- 今の数字じゃ絶対赤字。資産を崩してやっていくつもりか
いろいろ言い合っていたのでもっと他にもあるのですが、お互いとりわけ目立った主張が上のものでした。
お互い興奮しているので、あまり具体的な話ではなくて、なんというか、こう、ポリシー的な話だったと思う。
お父さんが言う「心」とは
お父さんは頻繁に「心だ」と主張していましたが、長男さんにはわからなかったようです。
正直、自分も「意味がわからない」とまでは行きませんが、お父さんが言う心とは具体的に何かを、考え込んでしまいました。
高校時代の下校途中、大雨が降ってきた事があります。
友人と一緒だったので、おなかもすいていたし、雨宿りがてら、あるお好み焼き屋さんに入ったのです。
そこの女将さんが、自分達が脱いだコートをハンガーにかけて、タオルで水気を拭いてくれていた事がありました。
それだけで自分はその女将さんが大好きになってしまった。
それが心なのでしょうか?
だとすれば、地道に重ねていくものであるし、それが売り上げ向上の効果を出すのかもわからない。
少なくとも、いろいろ分析していく数字よりは、不確かなものかもしれません。
でも、不確かだけど、「数字より劣る」というわけではないとおもいます。
緩さ
長男さんはお店の緩さが嫌だと言っていました。
「社長の息子だからって調子乗るなよ」
と、包丁が飛んできたりする様な雰囲気を期待していたそうですが、実際皆いい人だし、社員同士の仲も良い。
そんな社内に緊張感をもたらす為に、先日の記事で書いた、「昇進を社員全員で判断する」というやり方を導入しました。
長男さんが社員同士の仲が良いのを緩さとしたのか、実際、仲が良いのに甘えて本当にユルユルグダグダになっていたかはわかりません。
しかし、そこで番組ナレーターの、「仲が良い事は売り上げ向上の妨げになるのでしょうか?」の一言。
うーん、長男さん苦しいな。
数字のこと
具体的な数字の話はテレビでは出ませんでした。だから書きようがない・・・
テレビに映らないところでは出てたかも。
その後
激しい言い合いの後、お正月を迎え、長男さんはお雑煮企画で失敗。
しかしその後、新メニューで成功。
結局、どちらの方法がより良いのか、結果は出ませんでした。
売り上げもトントン。
自分が思った事
もっと歩み寄ればいいのに!・・・と番組を見ている間、何度思った事か。
確かに、あの中では長男さんは異物の様だったし、実際「引っ掻き回しちゃって・・・」という社員さんもいました。
しかし、だからと言ってどちらかを完全に排除すれば良いという訳ではないと思います。
実際、お店の売り上げは年々落ちているのですから、お父さんが言う「心」だけではやっていけない時代なのかもしれません。
自分の雨に濡れたコートを拭いてくれた女将さんのいるお好み焼き屋さんも随分前に潰れてしまったし。
じゃあ心は不要な時代なのか
全国展開してるファミレスとかでは、多分お客さんも人情を過剰に求めてないと思う。
少なくとも自分は求めてません。
店員さんと人情味のある触れあいをする為に、ファミレスに行くわけじゃないしね・・・。
皿をガッシャンと置かれたり、ムスッとされるのは論外だけども。
しかし、このお店は浅草にある。浅草って人情ってイメージがある。
検索結果「 浅草 人情 の検索結果 約 138,000 件中 1 - 10 件目 (0.20 秒) 」
KIYOSHI★が多いんですけど、これはもう、浅草自体が人情をアピールしてきた結果だと思うし、浅草を訪れる人も何らかの人情を期待してやってくるのではないでしょうか。
いろいろと厳しいこの時代、このお店が心を大切にするやり方でやってこれたのは、単に運が良かったからというわけではないと思います。
店のやり方が、町に合ってたって事なのかなと思いました。
例えば、接客にしても、以前、浅草に行った時、ふと入ったお店のおじさんがえらいフレンドリーで、もう超嬉しくなってしまって、「浅草だなー!」と田舎者なりにおもったわけです。
あそこで、「いらっしゃいませ、何名様ですか?おタバコはお吸いになりますか?」なんて言われたら、興ざめかも。
長男さんのやりかたについて思う事
長男さんは以前、経営コンサルタントの会社に勤務され、その経験と知識を実家のお店に活かそうとしました。
しかし長男さんは実家のお店に戻ってきた以上、経営コンサルタントの会社の人間ではなく、定食屋さんの従業員さんになるんだけど、それでも尚、経営コンサルタント会社ならではのアドバイスをしようとしたところから、周りの人達との歪みが生じてしまったのかなと思います。
彼がそうするしかなかった理由は、定食屋での経験不足に他ならないと考えています。
彼はどうしたって足りない定食屋さんの経験を、経営コンサルタント会社での経験で埋め合わせようとしたのかなあ。
経営コンサルタントの業務は、
コンサルティング (consulting) とは、業務または業種に関する専門知識を持って、主に企業(まれに行政など公共機関)に対して外部から客観的に現状業務を観察して現象を認識、問題点を指摘し、原因を分析し、対策案を示して企業の発展を助ける業務を行うことである。
上にもあるとおり、「外部」から「客観的に」アドバイスするわけで、そのやり方は、企業によってはとても有効だったりすると思う。
でも、伝統と内面を重んじるお父さんのやり方とピッタリ合うのは難しかったと思います。
人情でやってきたお父さんにとっては、それは「上辺」だけの物に映ると思うからです。
じゃあ、伝統と革新はまぜまぜできないか
自分なりに考えた、自分の結論ですが、「まぜまぜは出来ない」。
でも、共存は出来る。
「こうしましょう」という新しい提案があったとして、それを全部受け入れる事もないだろうと思います。
どんな方法をとって、言うとおりにしたって、うまくいくかもわからないし。
だったら、その10パーセントでもいい、20パーセントでもいい、ちょっと受け入れてやってみる。
また、提案した方もその受け入れ方の度合いでまずは納得する、とかどうだろうねえ。
何で全部を受け入れないのだと不満に思う気持ちとかは出てくるけど、そこは前からあったものを尊重してみるとか、どうだろうな。
甘いかな?
今回、自分がこの番組を見て、自分を振り返ってみたりしましたが、反省すべきことをみつけた。
自分は、ちょっとだけ得た知識で、調子乗ってたんじゃない?って。
知識は「自分だけが持っている!」じゃダメなんだなあ。と思ったりしました。
相手を納得させたいなら、その自分が持っている知識を相手とうまく共有していかなくちゃなあ、とも。
とりあえず、浅草に行ったらその定食屋さんに行ってみたいな。
今、どんな風になっているかみたいなあ。
で、定食たべたい。今おなかすいているのです。
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